高知市へ到着しました。>> プロローグから見る--牧野富太郎記念館(1999)内藤廣植物学者の牧野富太郎の記念館です。入口から建物までの長いアプローチに、牧野博士ゆかりのさまざまな草木が茂り、見ていると嬉しくて、なかなか建物までたどり着きません。あらためて、世の中に雑草という名の植物は無いんだなあ、こんな庭が私の理想。そして先にある建物の外観は木々に隠れて全体像が見えません。
本館と展示館の2棟の建物が200mほど離れて建ち、長い回廊で結ばれています。
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本館
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展示館
二つの棟はどちらも中庭をつくり、中庭に開放的に開き、中庭に沿った動線から各スペースにアクセスする分かりやすい構成ですが、中庭を楕円形平面にして、そこに屋根架構が現しの切妻屋根を架けたものだから一気に難易度が上がった感じです。この建築の特徴はその有機的な屋根の形態ですが、重厚な屋根の下の半屋外の広いデッキが空間に奥行きや深みをつくり、建築の魅力を増しています。
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オーテピア(2017)佐藤総合計画+ライト岡田設計
県と市の合同の図書館と科学館が入るという複合施設。自然光を取り入れるために工夫された窓の効果を体験したくて訪問しました。高い階高を上下2層に分けてそれぞれに応じた開口部をつくり、それが建物の大きさを感じない外観になっています。
居心地いい図書館。あのザクザク天井じゃ落ち着かなくて本を読む気にならないわ。(女房の感想です)
翌朝早朝に発ち、再訪しました。
--沢田マンション(1972〜)沢田嘉農
約70世帯が入居するという5階建の集合住宅ですが、なんとこれを、沢田さん家族が増改築を繰り返しながらセルフビルドで造ったという、自宅のある5階までクルマで上がれるという、屋上に水田や釣り堀があるという、仰天な建築。その情熱が羨ましい、憧れます。コロナでなければ内部も見学できたみたい、残念でした。
ここにいる間中、拓郎のハートブレイクマンションが頭の隅で鳴っていました。